今年1本目「ミクロの決死圏」★★★☆☆

監督:リチャード・フライシャー
製作:1966年 アメリカ

 脳に障害を起した要人を救うべく、ミクロ・サイズに縮小された科学者グループは特殊潜航艇プロテウスに乗り込みその体内に入った。人間の体内に潜入するというアイディア自体は手塚治虫の『鉄腕アトム/38度線の怪物』があるだけにベタ誉めする訳にはいかないが、幻想的な体内の描写や抗体の効果など映画ならではのスペクタキュラーな見せ場をふんだんに取り入れた映像は、たとえブラウン管上では魅力が半減しようと素晴らしい出来。危機また危機のストーリーも手に汗握る、SF冒険映画の傑作。
allcinemaの解説より)

午前十時の映画祭で鑑賞。
人間数名を乗せた潜水艇を小さくして注射器で病人の血管に送り込むという荒唐無稽さ。そんなばかな小さくはなっても元には戻らんじゃろ、とか考えてしまうと楽しめない。まあ、いいや、とりあえず受け入れよう。
まず見とれるのが血管内の情景。わたしたちの体内の物理的なことがこんなに神秘的だなんて不思議なもんだ。
潜入した人たちはなにしろミクロ化しているので心臓の鼓動は激し過ぎる。心臓を一時的に止めて通り抜ける場面のハラハラ感。こちらの心臓内にも何かいるみたいな変な気分。
鼓膜が音を拾った時の激しい衝撃や、白血球の頼もしい働きっぷりには感心した。わたしの鼓膜や白血球もあんな風に動作しているんだな。おもしろいな。