今年6本目「オーシャンズ」

監督:ジャック・ペラン、ジャック・クルーゾ
製作:2009年 フランス
前半は、期待通り。いや期待以上。
ほんまに実写?!と目を疑うような映像に恍惚。
生まれ変わってもイワシになるのはいやだな、あんな寄り集まって他の魚や鳥の餌食になるなんてみじめだ、イルカになって楽しく泳ぎ回るのがいいな、なんてばかげたことを考えたりした。
ところが、後半。
突如海中に現れた網。
人類が食べて行くための知恵の集大成であるはずの網がまがまがしく立ち現われ、それまで観客を魅了していた魚どもをからめとり自由を奪い生命を奪う。
恍惚感は消え、現実に引き戻される。他にもむごい映像もあり、結局は地球温暖化をいましめる方向に…。
真実を知ることは重要な第一歩、とは言え、あんな描き方をしちゃ漁業に携わる人たちが悪者みたいに見えちゃうじゃないか、と作り方に憤慨したりして、見終わった時に「あーよかったー!」と言えるような爽快な映画ではなかった。