今年39本目「冷たい熱帯魚」

監督:園子温
出演:吹越満、でんでん、黒沢あすか
製作:2010年 日本

映画 冷たい熱帯魚 - allcinema

サロンシネマ、1,000円(プレミアムカード利用)
いろいろな感想や評価を各種映画ブログで読んでいたけど、すごい。確かにすごい。だけど、もう見たくない。エログロはまだしも、出て来る人間が醜すぎる。
でんでん演じる村田が怖い。一見、押しの強い、けど親切そうなおじさん。だけど本性は。。。
本性を現した時の顔が怖いし、声も怖い。あの耳障りな声でがーがー言われたらまいっちゃうよなあ。
だけど、「俺は自分の足で立って、警察ともヤクザともやりあってきた」って言葉にはハッとする。
吹越満演じる社本。家族も崩壊しているし、村田にいいようにあつかわれているし、それなのに昔行ったプラネタリウムに行きたいなんて言ってるしイライラする。ようやく社本が「自分の足で立っ」たのは、村田を殺してから。それに必死の思いで娘に伝えた「人生ってのはな、、、痛いんだよ」の後、自害して、その娘に「くそおやじ、やっと死にやがった」と高笑いされるやりきれなさ。
「ボデーを透明にする」工程。えぐい。この十年、血まみれ映画の薫陶を受け続けて来たわたくしであるが、ちょっとオエッってなりそうだった。
でんでんも知らなかったけど、黒沢あすかって女優さんも知らなかった。愛子っていう、悪女だけど強い男には従順みたいな変な役回りを説得力持って演じていた。最後の村田のボデーを透明にする途中のシーン、すごかったな。女優の凄みっていうのを久々に感じた。
★★★★★