熊や蛇に怯え、足を挫きながらも49小谷城をゲット(12/100) − 小谷城、京都、大阪(2) −

昼ごはんを食べて、小谷城戦国歴史資料館へ向かい100名城スタンプをゲット。12城目。
小谷城戦国歴史資料館
は、よかったのだが、小谷城へ向かう道の入り口に熊出没を警告する看板が。
小谷城 熊出没の警告
怖いがな怖いがな。
小谷城戦国歴史資料館に戻って鈴を拝借。これちりんちりん鳴らしてればいいんかな。
熊よけの鈴
ここでこんな山道まっぴらごめんと言うワイフと別れ(離婚じゃない。別行動という意味)、わたし一人で登山道へ。
小谷城に向かう登山道
意気揚々と出発したのだが、
小谷城登山道
山に入った途端、耳の周りを蚊がわんわん飛んでるし、
小谷城に向かう登山道
鬱蒼としてる草むらについ蛇を連想してしまうし、熊に会ったらどうするんだっけ?目を合わせて睨みつけるんだっけ、それとも目を見ちゃいけないんだっけ?死んだふりって有効なんだっけ、でも頭をさらしたら余計危ないよなと対応方法がわからずだんだんパニパニパニックになって来た。
君子危うきに近寄らず、これは引き返したほうがいいんじゃなかろうかとか、さんざん迷った挙句、せめて「なんとか跡」スポットひとつだけでも行こう、と決心して前進。
行く手にまたもや熊出没の案内があり、決心が鈍りかけるが前進。
小谷城
望笙峠という車道に辿り着き、竹生島を眺める。いい眺めだなあ。
小谷城
ここら辺で今度は持って来た飲み物が普通サイズのペットボトル半分程度のお茶しかないのが不安になって来た。ちびちび飲むしかないか。
そうこうしているうちに、最初山へ入った場所ほど草ボーボーではない山道が続くし、ちらほらと他の登山客もいるしで気持ち的に軽くなり行ける感じになって来た。水の不安はあるが本丸跡を目指そう。
今度はこんな看板が。なんとカモシカがいるらしい。熊はこわいが、カモシカは見たいがな見たいがな。
小谷城
途中、番所跡の辺りから道も広く歩きやすくなって来た。どうやらこの辺りまで車で来れるルートがあるらしい。変な山登りルートをやって来て怖い目見たのがバカみたいだ。
そして着実に歩みを進め、本丸跡に到着。
小谷城
ここまで来たら、もう一息山王丸跡まで行くことにした。
いちおう石垣好きを気取っているので、大石垣跡を見物の上、
小谷城
山王丸へ。
小谷城
来たがな来たがな、出だし最悪でどうなることかと思ったがやりとげたがな。思い切ってこのまま進み、六坊跡を経由して清水谷コースで帰ろう、と思ったその時。
ガサゴソ。
変な物音が。
目をやると、そこにはヘビが。
わたしから遠ざかって行くヘビが。
這っていたヘビがちょっと停止したかと思うと、首を擡げて辺りを見回している。
立ちすくむわたし。
ヘビの姿が見えなくなり、前へ進む気力を全くなくしたわたしは来た道を戻ることにした。
大丈夫、大丈夫、子どもの頃はしょっちゅう山に入って遊んでいたけど、ヘビに咬まれたことなんかない。ヘビをふんずけるとかそういうことをしない限りは大丈夫、と自分に言い聞かせ、ふんずけないよう足元に気を配る。
本丸跡あたりまで戻って、ヘビの恐怖が少し和らいだころ、
ズリッ
ふんずけた石がめくれ、右足をひねった。頭真っ白になるほどの痛み。
しばらく動けず痛みをこらえ、落ち着いたところでちょっと歩いてみる。痛い。挫いたらしい。いつぞや江坂でテニスして挫いてから右足首が弱い。けどなにもこんな時に。
すっかりへこんでしまったが、自力で歩くしか手はない。のろのろと痛くない歩幅で歩く。飲み物はもうない。のどが渇く。たまらん。
ひいひい言いながら歩き続け、行きにも通過した番所跡に辿り着いた。ここに二人、おじさんとおばさんがいてガイドなどしているようだ。車道のほうを戻ったほうが楽なのかな、と思い、道を尋ねてみる。戦国歴史資料館に戻るなら登山道のほうが近いらしい。
絶望的な気持ちになりかけた時、どうしたのか?と訊かれ、実は足を挫いて山道を歩くのが辛いという話をしたところ、おじさんのほうが、車に乗せて行ってあげるとのこと。こ、こ、こんな親切な人がいるのか。。。思わず涙ぐみそうになりながら、すみませんがお願いしますと言って、へたり込んで車の準備を待つ。
待っている間に、この近くに自動販売機はないですかとおばさんのほうに訊いてみると、自動販売機はないけど飲み物ならここでも売っとるよとのこと。足元に置いてある発砲スチロール箱には売り物の飲み物が入っているらしい。こ、こ、こんなところに。ここは山道のオアシスか。よく冷えたお茶150円なりを買い求め、夢中でのどをうるおす。
車に乗せてもらい10分弱で戦国歴史資料館に到着。
ほんとにほんとにありがとうございましたと恐縮しきりのわたしを尻目に、ええよええよとあっさり去って行くおじさん。
小谷城でねん挫したわたしを助けてくれた観光ガイドボランティアの方の車が去ってゆく
観光ガイドボランティアのおじさん、ほんとにほんとにありがとうございました。助かりました。